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新・オゾン濃度計 誕生。操作ラクラク、超コンパクト。
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導入事例・インタビュー

台湾科技大学 様
台湾科技大学 様

電子工学課 准教授 葉文昌 様

所在地:台湾 台北市大安区

半導体部品 TFTや太陽電池の基板の洗浄をオゾンで

研究電子工学半導体 薬液代替、オゾン水、基板洗浄

研究開発用オゾン発生器 ED-OG-R4

使用機種

研究開発用オゾン発生器 ED-OG-R4

【販売終了品】現在の後継機種は「研究用水冷オゾン発生器 ラボゾン15 LOG-LC15G」です。

――研究室のメインテーマは何でしょうか?

半導体部品を独自の工程で製造して特性を評価しています。現在はTFTと呼ばれる液晶ディスプレイなどに使われる薄膜トランジスタと、薄膜太陽電池の二つを作っています。

半導体の製造には様々な工程をたどる必要がありますが、この研究室では唯一イオンの打ち込みだけを外注でやってもらっています。それ以外は、基板の洗浄に始まり、TFTおよび太陽電池の完成、評価に至るまでの全ての工程を自前で行うことができます。

――すごいですね。どのようにして実験装置をそろえたのでしょうか?

最初は予算が限られていたのですが、そのなかで予算を最大限利用しようと細々と装置を自作していたら、熱意が伝わったのか、徐々に予算が使えるようになりました。

――そのテーマでオゾンはどのように関わってくるのでしょうか?

TFTの製造というのは、まずガラスやSiなどの基板の上にSiO2の膜を乗せます。最初に乗せるSiO2の膜は、基板から不純物が上ってこないようにガードの意味で乗せられるのですが、それでも基板に付着している不純物が多い場合、SiO2を透過してSiに入り込み、物性を変えてしまいます。そこで、SiO2の膜を乗せる前に、基板をよく洗浄する必要があります。

現在実際にメーカーの半導体工場で行われている洗浄の方法というのは (メーカーが機密にしているため) 具体的には分からないのですが、例えば3液洗浄という名で一般的に知られている方法は次のようなものです。私の研究室では、この1から6までの洗浄工程を、オゾン水による工程のみに置き換えて行っています。

  1. (1) アセトンボイリングおよびトリクロロエチレンボイリングによる洗浄
  2. (2) 水による超音波洗浄
  3. (3) 硝酸加熱洗浄
  4. (4) 硫酸加熱洗浄
  5. (5) 水による超音波洗浄
  6. (6) 塩酸と過酸化水素水の混合液による加熱洗浄
  7. (7) フッ酸による洗浄

――そんな複数の工程の代わりになるのですか。それでも効果は変わらないのですか?

完全に同じであるかというとと分からないのですが、TFT特性に関しては3液洗浄の場合と同等の結果が出ています。
酸洗浄の完全な代替になりうるかは分かりませんが、有害廃液をなるべく出さないことを念頭に置いているので、現在はオゾン洗浄だけで済ませています。

――なぜ洗浄にオゾンを使おうと思ったのですか?

ソニーの研究者が、オゾン水と希フッ酸を繰り返し用いた枚葉スピン洗浄という新しい半導体洗浄方法を提案していて、「これは自分にもできそうだ」と思ったのがきっかけです。

ただ、廃棄物をゼロにするというゼロエミッションに近づけていきたいという気持ちが元々あったことでオゾンを使った方法を採用しました。あと、作業を行う学生の安全性を考えた結果というのもありますね。

――なぜエコデザインのオゾン発生器を選んでいただいたのでしょうか? また、使っていて良かった点、悪かった点などありましたら教えてください。

選んだ理由はまず小型であるという点と、濃度が高いという点ですね。あとシンプルであるというのも良かったです。

使っていて良かったのは実験が思っていた通りの結果になっているという点ですね。最初のころは思ったような結果が出なかったのですが、しばらく使っているうちに安定した結果が出るようになりました。

悪かった点ですか、うーん、それはやっぱり何度か壊れてしまったことですかね。

(※葉さんにご購入いただいたオゾン発生器は何度か壊れて、その度に日本に送り返していただいて修理した。)

――すみませんでした。

いえいえ、まあ圧力と流量が原因だとわかったのでいいですよ、もう今後は起こらないでしょう。

――学生さんは何人ぐらいいらっしゃるのですか?

院生の二年が3人、一年が3人、学部の四年生が3人います。うちの研究室は厳しいせいで学生の集まりが悪く、集めるのに苦労します。ただ、ホームページなどでもきついと念を押していますので、学生は承知の上で研究室の門を叩きます。

ですがそれでも正直なところ、ここまで実験をスムーズに運べるようになるまでは苦労しました。大学院は二年間しかないので最初の一年できちんと育て上げなくてはならないんです。育て方はちょっと厳しくしています。私としては今馴れ合うより、教えてもらってよかったと将来思えるほうが良いと思うので。

――さまざまな装置をご自身で作られ、使いこなしておられますが、相当知識が必要なのでは?

そうでもありません。基礎的な科学の知識というのが大事です。それさえしっかりしていれば、個々の装置についてはさほど難しくはありません。例えば、CVD装置とスパッタリングの装置は色々な面で似通った部分があります。

――どうもありがとうございました。

使い方の詳細

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実験の紹介:

  1. (1) C,RF,Pulse-DCスパッタ堆積装置
  2. (2) クリーンスペース
  3. (3) エキシマレーザアニール装置
  4. (4) RIE装置
  5. (5) アルミ蒸着装置
  6. (6) TEOS-PECVD

オゾン洗浄の手順:

  1. (A) 酸素ボンベから出た酸素がマスフローメータを通り、オゾン発生器を通ってオゾン含有酸素となる。ドラフトチャンバー内のマグネチックスターラ上にビーカーがあり、その中にガラス基板など洗浄するものが純水に漬けられて入っている。
  2. (B) 前記ビーカー内に多孔質セラミックバブラーを通ってオゾン含有酸素が導入される。オゾンは純水に溶け、オゾン水となって基板の洗浄が行われる。
研究用水冷オゾン発生器 ラボゾン15/40 LOG-LCシリーズ

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研究用水冷オゾン発生器 ラボゾン15/40 LOG-LCシリーズ

最高オゾン濃度200g/m3以上。接オゾンガス部メタルフリー化を実現し、パーティクルの混じらないクリーンなオゾンを利用できます。高濃度のオゾンを使いたい方に最適の研究用オゾン発生器です。

インタビュアーのひとこと

長倉正弥

インタビュアー
長倉正弥

非常に複雑な半導体製造の工程をほとんど自前で行ってしまう葉さんの行動力と能力に感服しました。

葉さんはイケメンでやり手の研究者ながら、おごった部分が全く感じられず、是非とも成功してほしいと思わせる人柄です。

インタビュー内容は取材当時のものです。所属、業務内容などは現在では変更となっている場合があります。

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