研究者・工場向けオゾン装置メーカーのエコデザイン株式会社。オゾンを現場で安全かつ効果的に使用する方法をアドバイスします。
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オゾンの化学式はO3で、3つの酸素原子が下図のように2等辺三角形を作る構造を持ってます。
オゾンはこの3つの酸素原子のうちの一つを他の物質に与えて、O2すなわち通常空気中にある酸素分子になろうとする性質があります。
このためにオゾンは強い酸化作用を持っています。
酸化力の強さは酸化電位で表しますが、それによれば、オゾンはフッ素についで強く、過酸化水素、塩素、次亜塩素酸などより強い酸化力を持っています。
ほとんどの有機物や金属がオゾンによって酸化されます。
オゾン同士は高純度オゾンの場合には反応しにくいのですが、不純物が含まれているとオゾン同士が反応して酸素になります。
このためオゾンは保存が困難です。また濃いオゾンはこの反応が連鎖的に起こって爆発することがあります。
下表にオゾンと他の物質の化学反応の例を示します。
物質名称 | 化学記号 | オゾンとの反応 |
アンモニア | NH3 |
4O3+2NH3⇒ NH4NO2+H2O2+4O2⇒ NH4NO2+H2O+4O2 |
亜硫酸ガス | SO2 |
O3+SO2 ⇒3SO3 |
硫黄 | S |
2O3+2S ⇒2SO2+O2(推定) |
一酸化炭素 | CO |
O3+CO ⇒CO2+O2 |
エチレン | CH2=CH2 |
1. O3+CH2=CH2 ⇒CH3CHO(アセトアルデヒド)+O2 2. 2O3+CH2=CH2 ⇒CH3CO2H(酢酸)+2O2 3. 2O3+CH2=CH2 ⇒2CO2+2H2O |
過酸化水素 | H2O2 |
O3+H2O2 ⇒H2O+2O2 |
酸化砒素 | As2O3 |
2O3+As2O3 ⇒As2O5+2O2 |
3酸化窒素 | N2O3 |
O3+NO3 ⇒N2O4+O2 ⇔2NO2+O2 |
水素 | H2 |
O3+H2 ⇒H2O+O2 |
窒素 | N2 | 反応しにくい。 |
メタン | CH4 |
O3+CH4 ⇒HCO2H(ギ酸)+H2O(推定) |
ホルムアルデヒド | HCHO |
O3+HCHO ⇒HCO2H(ギ酸)+O2(推定) |
ヨウ化カリウム | KI |
O3+2KI+H2O(中性水) ⇒O2+I2+2KOH |
ヨウ素 | I |
2I+O3 ⇒I2O3又は4I+3O3 ⇒I3O9(推定) |
りん | P |
4O3+4P ⇒2P2O5+O2(推定) |
金属 |
白金族を除く全ての金属を酸化する。 ステンレスは比較的耐オゾン性がある。 25%のクロムを含む合金のフェロクロミウムの耐オゾン性は特に高い。 |
※情報を一部修正いたしました。(2019年1月16日)